シニアライフ研究所りあもでんな

エンド オブ ライフケア

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解決できない苦しみをかかえても、なお穏やかでいるために。
専門用語ではなく、だれにでもわかる優しい言葉を使った援助的コミュニケーションを学びます。
わたしたちは、住み慣れた「地域」で、「自分らしい暮らし」を可能な限り続ける人々と、それを支える人々と共にあります。

イメージ ELC東海の仲間たちと。向かって右から2人目は小澤竹俊先生。左端は事務局の千田恵子さん イメージ

私とエンドオブライフ・ケアそして小澤竹俊先生との出逢いは、2017年7月29―30日に名古屋で開催された援助者養成基礎講座が最初でした。にもかかわらずその日のうちに「この地域のファシリテーターや講座修了者の拠り所となる事務局を担当します」と名乗りを挙げたのです。

それは講座内容から受けた感銘と、この地域には活動をする人々を受け止める事務局がないことへの驚きから生まれたひらめきでしたが、この感銘には二つの前提条件が存在していました。

その一つは1997年5月から継続していた医療の事前指定書(Advance Directive)を普及する市民活動「LMD研究会」(Let Me Decide)でした。カナダのマクマスター大学老人病研究所長ウイリアム・モーロイ博士が1985年に提唱され、日本には1993年に社会医療研究所の故岡田玲一郎氏が紹介され、研究会を発足し全国に支部ができています。東海地方でも「LMD研究会東海支部」が発足、年4回学習会等を行っており、2019年2月にその活動を終了しました。

当初は「終末期医療についての指定なんて縁起でもない」とか、「医療の事前指定?LMDって何?」とか言われました。しかし今は、厚生労働省から「人生会議(アドバンス・ケア・プランニング)」。人生の最終段階における医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合う取り組みが始まり、研修も全国で開催されています。

LMD研究会の基本理念は、「あくまでも自己決定」「患者の権利を守る」ことです。これまでの普及活動は市民および医療・福祉従事者や施設への導入という一定の成果を果たしました。今後は書き記した自己決定をいかに実現するか、その支援をどうするかが課題だと考えていた私にとって、エンドオブライフ・ケア協会の「解決できない苦しみを抱えても、なお穏やかでいられる、援助的コミュニケーションの学び」は一つの解決策だと思っています。

二つ目は教え子たちの葛藤です。私は日本福祉大学社会福祉学部地域福祉コースにおいて、非常勤講師ですが演習を担当していました。2年間学生によっては3年間ゼミ生として共に学んだ卒業生の中には、全国の障害者や高齢者の支援施設に就職する者がいます。電話やメールでその悩みを聞いていると、過酷な労働環境とともに「看取り」の体験が心身を蝕んでいることが判ってきました。

これら二つの前提条件となる課題を抱えた私は、知人からエンドオブライフ・ケアと小澤竹俊先生に関する情報を得、協会のホームページに行きつき、受講生となったのです。新参者の申し出を小澤先生と事務局の千田恵子さんは快く受け止め、会場の参加者に呼びかけてもくださいました。この指とまれ!と手持ちの名刺を希望者に配り、メールを送信していただき会員を募ったのです。

第1回学習会はじめの一歩の会(2017年9月6日土)では、久保田千代美先生(ELC近畿)をお招きし、鈴木裕美ファシリテーターとともに、援助者養成基礎講座の復習と「ELC東海」の名称やいくつかの約束事をとり決めました。会員はELCに共感する人とし,広く門戸を開き、すそ野を広げる役割も果たします。

「ELC東海」のエリアは愛知・岐阜・三重と広いのですが、地域ごとの学習会も企画、ともに活動する仲間も100名を超えました。あなたもご一緒に活動をしませんか。

援助者養成基礎講座や地域学習会など研修会の風景

イメージ小牧市での在宅医療・介護インハウス研修会

イメージELC東海in三重withもりえい病院
「地域におけるアドバンス・ケア・プランニング」
西川満則先生 大城京子さんと

イメージELC東海in西尾
伊藤剛先生 中嶋順子さんと

イメージ日本福祉大学社会福祉学部
岡久美子ゼミの学生たちとともに

イメージ日本福祉大学社会福祉学部
岡久美子ゼミの学生たちとともに

イメージ日本福祉大学社会福祉学部
岡久美子ゼミの学生たちとともに

イメージ日本エンドオブライフケア学会第3回学術集会で
一般演題「市民参加型活動20年余からみえた課題 ~ADからELCへ~」を発表

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